【Elixir】データ構造の基本ガイド

Elixirで学ぶデータ構造の基本ガイド

Elixirは、柔軟で強力なデータ構造を備えたプログラミング言語です。このガイドでは、Elixirで使用される基本的なデータ構造について詳しく解説します。Elixirのデータ構造を理解することで、効率的なプログラミングが可能となります。

概要

Elixirのデータ構造は、リスト、タプル、マップ、キーワードリストなどがあります。それぞれのデータ構造は異なる特性を持ち、異なる状況で利用されます。このガイドでは、それぞれのデータ構造に焦点を当て、その特性や使いどころを解説します。

コンテンツ

  1. リスト
  2. タプル
  3. マップ
  4. キーワードリスト
  5. サンプルコード
  6. まとめ

1. リスト

リストはElixirで最も一般的に使用されるデータ構造の1つです。リストは要素の並びであり、可変長であり、異なるデータ型を含むことができます。リストは角括弧

[]

で表されます。


list = [1, 2, "three", :four]

リストの要素にアクセスするには、インデックスを使用します。


IO.puts(list[2])  # "three" を出力

リストは先頭に要素を追加したり、要素を削除したりすることができます。また、パターンマッチングを使用してリストの分解も可能です。

2. タプル

タプルはリストと似ていますが、要素の固定長であり、不変である点が異なります。タプルは波括弧

{}

で表されます。


tuple = {:ok, "success", 100}

タプルの要素にはアクセスできますが、要素の追加や削除はできません。


IO.puts(tuple[1])  # "success" を出力

タプルは関連するデータをまとめる際に便利であり、要素の数が固定されている場合に適しています。

3. マップ

マップはキーと値のペアを格納するデータ構造です。マップは

%{}

で表され、キーと値は

=>

で区切ります。


map = %{name: "Alice", age: 30, city: "Tokyo"}

マップの要素にはキーを使用してアクセスします。


IO.puts(map[:name])  # "Alice" を出力

マップは動的に要素を追加したり、削除したりすることができます。また、マップパターンマッチングを使用して特定の条件に一致するマップを抽出することもできます。

4. キーワードリスト

キーワードリストはElixirで少なくとも1つのタプルを要素とするリストです。各タプルはキーと値のペアを持ちます。キーワードリストは一般的にオプションのリストや関数の引数などで使用されます。


keyword_list = [{:name, "Alice"}, {:age, 30}, {:city, "Tokyo"}]

キーワードリストの要素には、

List.keyfind/3

関数を使用してアクセスします。


IO.puts(List.keyfind(keyword_list, :name, 0))  # {:name, "Alice"} を出力

キーワードリストは順序を保持し、重複するキーを持つことができます。

5. サンプルコード

以下は、各データ構造の使用例です。


# リスト
list = [1, 2, 3, 4]
IO.puts(Enum.sum(list))  # 10 を出力

# タプル
tuple = {:ok, "success", 100}
IO.puts(tuple == {:ok, "success", 100})  # true を出力

# マップ
map = %{name: "Alice", age: 30, city: "Tokyo"}
IO.puts(Map.get(map, :age))  # 30 を出力

# キーワードリスト
keyword_list = [{:name, "Alice"}, {:age, 30}, {:city, "Tokyo"}]
IO.puts(List.keyfind(keyword_list, :age, 0))  # {:age, 30} を出力

6. まとめ

Elixirでは、リスト、タプル、マップ、キーワードリストなどのさまざまなデータ構造が利用可能です。それぞれのデータ構造には異なる特性があり、適切な状況で使用することが重要です。このガイドを参考にして、Elixirで効果的にデータ構造を活用しましょう。

よくある質問

  • Q. Elixirで使用される主なデータ構造は何ですか?
  • A. Elixirで使用される主なデータ構造にはリスト、タプル、マップ、キーワードリストがあります。

  • Q. リストとタプルの違いは何ですか?

  • A. リストは可変長であり、要素の追加や削除が可能ですが、タプルは不変であり、要素の変更ができません。

  • Q. マップとキーワードリストの使い分けはどのようになりますか?

  • A. マップはキーと値のペアを持ち、キーは一意である必要があります。一方、キーワードリストはタプルのリストであり、キーと値のペアが含まれますが、キーは一意でなくても構いません。

  • Q. Elixirでのパターンマッチングはどのように使われますか?

  • A. Elixirではパターンマッチングを使用してデータ構造から値を取り出したり、条件に基づいて処理を分岐させたりすることができます。

  • Q. Elixirでのデータ構造の操作に関する注意点はありますか?

  • A. Elixirのデータ構造は不変であるため、操作を行う際には新しいデータ構造を生成することになります。そのため、元のデータ構造が変更されることはありません。
0 0 votes
Article Rating
Subscribe
Notify of
guest

0 Comments
Inline Feedbacks
View all comments
0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x